「モバイル用SIMが使えるVPNルーターがほしい!」
「おすすめのVPN機能付きモバイルルーターを教えて!」
「新製品GL-XE300(Puli)の設定方法を教えて?」
2021年7月に新型4G・LTEゲートウェイ対応VPNルーターGL-XE300(Puli)がGL.iNetから発売されました。本製品はGL-MiFiの後継機となります。
GL.iNet製ポータブル4GルーターはOSにLinuxベースのオープンソース「OpenWrt」を採用し、拡張性に優れ自由度があるルーターとして人気の高いシリーズです。
本記事では、今現在もっとも高性能VPN対応トラベルルーター「GL-XE300(Puli)」について、以下の点を解説します。
- VPN対応ポータブル4Gルーターについて
- 「GL-XE300」の仕様紹介・過去のモデルとの比較
- 「GL-XE300」の設定手順
本記事を読むことで、VPN対応トラベルルーター「GL-XE300(Puli)」を使いこなせるようになります。購入を考えているなら、ぜひ最後までお読みください。
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VPN対応ポータブル4Gルーターとは
VPN対応ポータブル4GルーターとはVPN接続が可能なモバイル回線(4G)のWi-Fiルーターです。モバイルルーターの機能に追加して、事前に登録したVPNに自動でネットワーク接続する機能が備わっています。
VPN対応ルーターを利用することで、世界中のサーバーとVPNを構築してどこからでも自宅や会社の特定のネットワークに安全にアクセスしたり、海外のVPNサーバーとネットワーク接続して検閲を回避し、複数のデバイスでインターネットができます。
VPN対応ポータブル4Gルーターの用途
- 屋外で4G回線をVPN接続の無線LANとして分配する
- 公共Wi-FiをVPN接続の中継機として無線LANを分配する
- スマートフォンとUSB接続をしてテザリングする
GL-XE300の特徴
GL-XE300の製品概要はYouTubeでメーカーオフィシャル動画を参考にしてください。
GL-XE300の主な特徴は大きく次の通りです。一つ一つ解説していきます。
リンクから読みたい情報にジャンプします
モバイルルーター機能
モバイル通信SIM(NanoSIM)スロットを搭載し4G回線が利用できます。対応バンドは以下の通り、日本で使われるバンドはドコモのB21以外はすべてカバーしています。
日本で使われる通信方式はLTE-TDDです。
LTE-FDD: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B18/ B19/B20/B25/B26/B28
LTE-TDD: B38/B39/B40/B41
WCDMA: B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
対応バンド (LTE-FDD) | ドコモ | AU | ソフトバンク | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
B1 | ||||
B3 | ||||
B8 | ||||
B11 | ||||
B18 | auパートナーエリア | |||
B19 | ||||
B21 | ||||
B26 | auパートナーエリア |
リピーターモード(中継機モード)
自宅や公共の無線Wi-FiをWANとし、VPNサーバー経由し中継機として無線Wi-Fiや有線LANポートから出力できます。
USBテザリング機能付き
スマホと本機を接続してUSBテザリングが可能です。無線Wi-Fiや有線LANポートから出力できます。
無線ルーター(アクセスポイント)機能
ホテル等で利用できる有線ネットワークをWANポートに入力して、無線Wi-Fiとして出力できます。
シームレスに検閲を回避
あらかじめGL-XE300に設定したVPNへ自動的に接続するので、検閲がかかっている場合もシームレスにインターネット利用ができます。
検閲を回避できるかどうかは契約しているVPNプロバイダ次第です。VPNプロバイダのVPNサービスは突然規制がかかる場合があります。
海外の通信規制のリスクを回避するには、自身で設定した自宅VPNサーバへの接続がおすすめです。サーバの構築の方法は下の記事を参考にしてください。
GL-XE300 製品レビュー
GL-XE300と旧機種の比較
旧機種の「GL-MiFi」に対して次の通り仕様がアップグレードされ順当に進化しています。
特に、GL-XE300は通信方式は最新のIP6vに対応したことで安定して複数台同時にデータ通信可能です。また、電源ポートがUSB Type-Cになり、将来末長く利用できる端末となりました。
仕様 | GL-XE300C4(Puli) | GL-MiFi |
---|---|---|
重量 | 260g | 170g |
サイズ | 120 x 74 x 27mm | 105 x 72 x 27mm |
モバイル通信 ゲートウェイ | 4G (Nano SIM) | 4G (Micro SIM) |
インターネット プロトコル | IPv6 | IPv4 |
Wi-Fiプロトコル | 2.4GHz (802.11 b/g/n) | 2.4GHz (802.11 b/g/n) |
電源ポート Power port | USB Type-C | micro USB Type-B |
CPU | QCA9531 650MHz | AR9331 400MHz |
メモリ RAM | DDR2 128MB | DDR2 64MB |
FLASH | 16MB NOR 128MB NAND | 16MB NOR |
WAN端子 | 100BASE-TX 10BASE-T | 100BASE-TX 10BASE-T |
LAN端子 | 100BASE-TX 10BASE-T | 100BASE-TX 10BASE-T |
バッテリー | 5,000mAh | 5,000mAh |
技適番号 | R210-164807 | なし (日本で正規販売なし) |
メーカー | GL.iNet | GL.iNet |
GL-XE300で出来ないこと
- eSIM非対応
-
スマートフォンなどのモバイル機は徐々にeSIMが主流になっていますが本機種は非対応となります。物理SIM(Nano sim)での運用に限定されます。
- 5GHz帯のWi-Fi非対応
-
本機種のWi-Fiプロトコルは2.4GHzのみ対応です。5GHzに対応していないので注意しましょう。
無線LANに限らず様々な家電製品で利用されているため、他の機器との干渉を受けやすく速度低下を起こしやすいデメリットがあります。GL-XE300を自宅でWi-Fiルーターとして使う場合は注意してください。
GL-XE300の設定手順
GL-XE300のLANポートとPCをLANケーブルで接続します。
PCから次のWi-Fiに接続した状態で、ウェブブラウザから「http://192.168.8.1/」にアクセスしてログインします。
SSID : GL-XE300-XXX
password : goodlife
ログイン後にAdminPanelが表示されますので言語設定を日本語にしてください。
AdminPanelからVPN設定やモバイルSIMのAPNなどの設定を行い完了となります。
接続したいVPNサーバーのロケーションごとに設定が必要です。海外から日本版のコンテンツにアクセスしたい場合は日本のサーバーの構成ファイルを設定してください。
まとめ
この記事では現在もっとも高機能なVPN対応ポータブル4Gルーター「GL-XE300」について解説してきました。旧機種に対して最新のインターネットプロトコルIPv6対応や電源ポートのUSB Type-C化など、順当に仕様がアップグレードし先長く使えるデバイスに進化しました。
VPN対応ポータブル4Gルーターを購入検討さている場合は、ぜひこの記事を参考にしてください。
- 4G回線でVPN機能の付いたモバイルルーターを利用したい
- ホテルなどの外出先で複数のデバイスで同時にインターネットを利用したい
- 検閲の厳しい国に渡航する予定がある