VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上の通信を暗号化し、匿名性や安全性を高めるための重要なツールです。
近年、無料VPNの需要が高まっているものの、どのVPNサービスもが「安全」とは言い切れないのが現実です。
この記事では、安全性と速度に注目して、おすすめの無料VPNを厳選し、それぞれ徹底比較しました。初心者にも分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
無料VPNの魅力と注意点を理解する
無料VPNには数多くの魅力がありますが、同時にリスクも潜んでいます。ここでは、無料VPNを使う前に押さえておくべきメリット・デメリットと注意点を解説します。
無料VPNのメリット
無料VPNを利用する最大のメリットは、費用がかからないことです。初期投資なしで、安全な通信や地理制限コンテンツへのアクセスができるのは大きな魅力です。
さらに、公共Wi-Fiの利用時に通信内容を暗号化できるため、個人情報の漏洩リスクを大幅に低減できます。手軽にインターネットの安全性を高められる点も、多くのユーザーに支持されています。
無料VPNに潜むデメリット
無料VPNには通信速度の低下、データ通信量制限、サーバー数の制限など、利用上の不便さがつきものです。さらに、広告表示やログ収集のリスクも無視できません。
特にセキュリティ面では、暗号化レベルが低かったり、ユーザーデータを第三者に売却するビジネスモデルを採用しているサービスも存在します。これにより、かえってプライバシーが危険に晒されるリスクが高まる可能性があります。
無料VPN利用時の注意点
無料VPNを利用する際には、以下の点に注意が必要です。
- ノーログポリシーの有無を必ず確認する
- 利用規約やプライバシーポリシーを細かくチェックする
- データ通信量や接続サーバーの制限を事前に把握する
- 高度なセキュリティが必要な作業(銀行取引や業務通信)には使用しない
- 定期的にVPN接続状態を確認し、IPリークがないか検証する
これらを意識するだけでも、無料VPN利用時のリスクを大幅に減らすことができます。
【厳選】おすすめの無料VPN10選を紹介
ここでは、安全性と速度に配慮したおすすめの無料VPN10選を紹介します。それぞれの特徴やメリット・デメリットもあわせて解説します。
サービス名 | データ通信量 | 通信速度 | サーバー数 | ノーログポリシー | 拠点国 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
Proton VPN Free | 無制限 | 普通 | 3カ国 | あり | スイス | 無制限データ 安全性重視 |
TunnelBear Free | 月2GB | 普通 | 47カ国以上 | あり | カナダ | サーバーが多い 初心者向け |
Windscribe Free | 月10GB | 普通 | 11カ国 | あり | カナダ | 多機能 広告ブロックあり |
Hide.me Free | 月10GB | 普通 | 8カ国 | あり | マレーシア | 日本語サポートあり |
Hotspot Shield Free | 無制限 | 高速 | 3〜4カ国 | あり (注意) | 米国 | 高速通信 データ無制限 |
Avira Phantom VPN Free | 月500MB〜1GB | 高速 | 1 or 49 (端末依存) | 要確認 | ドイツ | 無制限同時接続可 |
VPN Gate | 無制限 | 不安定 | 多数 (ボランティア) | なし | 日本 (筑波大) | サーバー豊富 検閲回避向き |
Opera VPN | 無制限 | 遅い場合あり | 地域選択のみ | 要確認 | ノルウェー | ブラウザ統合で手軽 |
Speedify Free | 月2GB | 安定 | 地域多数 | あり | 米国 | 回線束ねて安定化 |
Proton VPN Free
Proton VPN Freeは、データ通信量が無制限で利用できる数少ない無料VPNです。スイス拠点で、ノーログポリシーを採用しています。
メリット
- データ無制限
- 厳格なプライバシーポリシー
- 強力な暗号化技術
デメリット
- サーバー数が3カ国のみ
- 通信速度が混雑時に低下する可能性あり

TunnelBear Free
TunnelBear Freeは、無料版でも47カ国以上のサーバーにアクセスできるのが魅力です。インターフェースが直感的で初心者に最適です。
メリット
- 多国籍サーバーへの接続が可能
- 使いやすいインターフェース
- 登録不要で利用開始できる
デメリット
- 月間2GBのデータ制限
- カナダ拠点によるプライバシー懸念

Windscribe Free
Windscribe Freeは、月間10GBのデータ通信量を提供し、日本サーバーにも接続できます。広告ブロック機能も一部利用可能です。
メリット
- データ通信量が多め
- 広告・トラッカーのブロック機能あり
- 同時接続台数が多い可能性あり
デメリット
- 通信速度は普通レベル
- 拠点がカナダでプライバシー懸念あり

Hide.me Free
Hide.me Freeは、無料プランでも10GBのデータ量と強固なセキュリティを提供します。日本語対応のサポートがあるのも魅力です。
メリット
- マレーシア拠点でプライバシー有利
- 日本語チャットサポートあり
- 高度なセキュリティ設定が可能
デメリット
- サーバー数が8カ国に限定
- 同時接続は1台のみ
Hotspot Shield Free
Hotspot Shield Freeは、独自プロトコル「Hydra」による高速通信を実現しています。データ通信量は無制限です。
メリット
- 通信速度が比較的速い
- データ通信量無制限
- 登録不要で利用可能
デメリット
- 米国拠点でプライバシーリスクあり
- 広告表示が多い
Avira Phantom VPN Free
Avira Phantom VPN Freeは、著名なセキュリティ企業Aviraが提供しています。モバイル版では複数サーバーに接続可能です。
メリット
- 無制限の同時接続が可能
- 信頼性の高い運営元
デメリット
- 月間500MB〜1GBの厳しいデータ制限
- キルスイッチ機能なし
VPN Gate|筑波大学プロジェクト
VPN Gateは、学術研究目的で提供される無料VPNです。世界中の多数の中継サーバーを利用できます。
メリット
- 無料で多数のサーバーに接続可能
- 地域制限の回避に強みあり
デメリット
- ノーログポリシーではない
- 通信速度と安定性が不安定

Opera VPN(ブラウザ統合型)
Opera VPNは、Operaブラウザに統合された無料VPN機能です。ブラウザ内通信のみを暗号化します。
メリット
- インストール不要で即利用可能
- データ通信量無制限
デメリット
- ブラウザ内通信に限定
- 通信速度が遅い場合あり
Speedify Free
Speedify Freeは、通信回線を複数束ねる「チャネルボンディング技術」で速度を安定させます。月間2GBのデータ制限があります。
メリット
- 回線速度が安定
- シンプルなインターフェース
デメリット
- 月間2GBのデータ上限
- 高度な設定が難しい
まとめ|安全なVPN選びで安心インターネットライフを
無料VPNは、コストをかけずに通信を暗号化したり、地理制限を回避したりできる便利なツールです。
しかし、通信速度やセキュリティに制限があること、プライバシーリスクが潜んでいる点には十分注意が必要です。本格的なプライバシー保護や安定した利用を求めるなら、有料VPNサービスの導入を検討するのも一つの手段です。
この記事を参考に、あなたに最適なVPNを見つけ、安心・安全なインターネットライフを楽しんでください。