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『tidal』を日本で使う3つの壁|VPN・支払い・アプリの問題を完全攻略

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最高の音質で音楽を楽しみたいと思ったとき、多くの人が行き着くのが「Tidal」という音楽ストリーミングサービスです。CDを超えるハイレゾ音質は、一度体験すると戻れないほどの魅力を持っています。しかし、残念ながらTidalは日本で公式にサービスを展開していません。

私がTidalに興味を持ったのも、その圧倒的な音質が理由でした。しかし、日本から利用するためには「VPN」「支払い」「アプリ」という3つの大きな壁が存在します。この記事では、私が実際にこれらの壁を乗り越えた経験を基に、日本にいながらTidalを契約し、最高の音楽体験を手に入れるための全手順を、誰にでも分かるように徹底的に解説します。

タップできる目次

なぜTidalは日本で使えないのか?|地理的障壁の現実

Tidalを使おうとして公式サイトにアクセスすると、「お住まいの国ではまだ利用できません」というメッセージが表示されます。これはなぜなのでしょうか。その背景には、技術的な問題ではなく、法的な理由が存在します。

日本はサービス対象外という事実

Tidalが公式にサービスを提供している国は世界61カ国ですが、そのリストに日本の名前はありません。これは、Tidalが日本のIPアドレスからのアクセスを意図的にブロックしているためです。この技術は「ジオブロッキング」と呼ばれます。

ジオブロッキングが行われる主な理由は、音楽のライセンス契約にあります。楽曲の権利は国ごとに管理されており、Tidalは日本国内でサービスを提供するためのライセンスをレコード会社などから取得していません。つまり、日本からTidalを使おうとすることは、この法的な障壁を技術的に回避する行為ということになります。

日本の特殊な音楽市場

日本は世界的に見てもCDの売上が根強く、音楽市場が非常に特殊な構造をしています。このことが、海外のストリーミングサービスが日本市場へ参入する際の障壁の一つとなっていると考えられます。

Tidalのような比較的小規模な事業者にとって、日本の複雑なライセンス契約を結ぶためのコストは決して小さくありません。そのため、事業展開の優先順位が低くなっているのが現状です。公式サイトが一部日本語に対応していることから、将来的な日本市場への関心はうかがえますが、現時点では正式なアナウンスはありません。

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日本からTidalを利用する3つのステップ|VPN・支払い・アプリの壁を越える

日本でTidalを利用するためには、3つの壁を乗り越える必要があります。それは「IPアドレスの壁」「支払情報の壁」「アプリ入手の壁」です。ここでは、その具体的な手順を3つのステップに分けて解説します。

ステップ1|VPNで日本のIPアドレスを偽装する

最初の壁は、日本のIPアドレスを偽装することです。ここで必須となるのがVPNというツールです。VPNを使うと、自分のインターネット接続を海外のサーバー経由にすることで、あたかもその国からアクセスしているように見せかけることができます。

VPN(仮想プライベートネットワーク)とは?

「VPNって何?」という方は以下の記事を参照してください。図解を使って初心者にもわかりやすく解説しています。

おすすめのVPNサービス

ハイレゾ音源をスムーズにストリーミングするためには、高速で安定した通信が不可欠です。私が実際に使ってみて、Tidalの利用におすすめできる有料VPNサービスは以下の通りです。

  • NordVPN|業界トップクラスの速度と安定性
  • Surfshark|コストパフォーマンスに優れる
  • ExpressVPN|信頼性と使いやすさで定評がある

無料VPNは通信速度が遅く、セキュリティ上のリスクもあるため、高音質のストリーミングには向きません。快適な音楽体験のためにも、信頼できる有料VPNを選びましょう。

ステップ2|支払いの壁をクリアする

VPNを使って海外からのアクセスに成功しても、次に立ちはだかるのが支払いの壁です。Tidalの決済システムでは、日本のクレジットカードや請求先住所が弾かれてしまうケースがほとんどです。この問題を解決するには、主に3つの方法があります。

支払い方法の選択肢

  1. 国際対応のPayPalアカウントを利用するPayPalを経由することで、支払い元の情報をTidal側に直接渡さずに決済できます。これが最も信頼性の高い方法の一つです。
  2. 米国の郵便番号を利用する日本のクレジットカード情報を入力しつつ、請求先住所の郵便番号だけを有効な米国のもの(例えばホテルの郵便番号など)に設定する方法です。ただし、この方法の成功率は保証されません。
  3. Tidalギフトカードを購入する私が最も確実だと感じたのがこの方法です。G2Aのようなデジタルマーケットプレイスで米ドル建てのTidalギフトカードを購入し、そのコードを公式サイトで入力します。これならクレジットカード情報を登録する必要がありません。

ステップ3|海外アプリストアからアプリを入手する

アカウント作成と支払いが完了したら、スマートフォンやタブレットで聴くためのアプリを入手します。しかし、Tidalのアプリは日本のApple App StoreやGoogle Play Storeには存在しません。

海外Apple IDの作成手順(iPhoneの場合)

iPhoneユーザーの場合、海外リージョン(例|米国)のApple IDを新規に作成する必要があります。

  1. 現在のアカウントからサインアウトする
  2. Apple公式サイトで、国/地域を「アメリカ合衆国」に設定して新しいアカウントを作成する
  3. 住所氏名には、有効な米国の住所(ホテルの住所などでOK)を登録する
  4. 新しく作成した米国Apple IDでApp Storeにサインインし、Tidalアプリをダウンロードする
  5. ダウンロード完了後、元の日本のApple IDにサインインし直す

一度インストールしてしまえば、日本のApple IDに戻してもアプリは問題なく機能します。この手順を踏むことで、最後の壁をクリアできます。

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Tidalの使い勝手を徹底レビュー|音質・UI・コンテンツの魅力

苦労してTidalを使えるようにした先に、どのような音楽体験が待っているのでしょうか。ここでは、Tidalの核心的な価値である「音質」「UI」「コンテンツ」について、詳しくレビューします。

圧倒的な高音質|FLACと空間オーディオ

Tidalの最大の魅力は、なんといってもその卓越したオーディオ品質です。CD品質(16bit/44.1kHz)のロスレス音源はもちろん、最大で24bit/192kHzのハイレゾ音源をFLAC形式で楽しめます。これは、一般的なストリーミングサービスで提供される圧縮音源とは比較にならない情報量です。

さらに、Dolby Atmosなどの空間オーディオにも対応しており、対応ヘッドホンやスピーカーを使えば、まるでライブ会場にいるかのような没入感あふれる音楽体験が待っています。ただし、この高音質を最大限に引き出すためには、高性能なヘッドホンやDAC(デジタル-アナログ変換器)といった再生環境を整えることが重要です。

洗練されたUIと音楽発見機能

Tidalのアプリは、黒を基調とした洗練されたデザインで、直感的に操作できます。特に優れているのが、音楽発見のための機能です。

アルゴリズムによるレコメンドだけでなく、音楽の専門家が厳選したプレイリストや、詳細なアルバムクレジット、アーティストに関する長文の解説記事など、編集コンテンツが非常に充実しています。これにより、単に音楽を聴くだけでなく、その背景にあるストーリーや文脈まで深く知ることができます。新しい音楽との出会いを求める人にとって、これ以上ないプラットフォームです。

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Tidalのメリット・デメリット|契約前に知るべきこと

日本からTidalを利用するには、相応の手間とコストがかかります。その労力に見合う価値があるのかを判断するために、メリットとデメリットを明確に整理しました。

Tidalを利用するメリット

私がTidalを使い続ける理由は、他のサービスでは得られない明確なメリットがあるからです。

  • 最高のオーディオ品質|CDを超えるハイレゾ音源をストリーミングで楽しめる。
  • 専門家による質の高いキュレーション|アルゴリズムだけでは見つけられない、良質な音楽と出会える。
  • アーティストを重視したコンテンツ|詳細なクレジットやドキュメンタリー映像など、音楽をより深く楽しめる。
  • DJ機能との連携|多くのDJソフトウェアと直接連携できるため、DJにとっても魅力的。

Tidalを利用するデメリット

一方で、特に日本のユーザーにとっては見過ごせない大きなデメリットも存在します。

  • 邦楽が極端に少ない|J-POPやアニソン、ゲーム音楽などの日本の楽曲は、ほとんど期待できません。これが最大の弱点です。
  • 契約・設定プロセスが複雑|VPNの契約や海外Apple IDの作成など、利用開始までのハードルが高いです。
  • アカウント停止のリスク|TidalはVPN利用の取り締まりを強化しており、将来的にアカウントが停止されるリスクもゼロではありません。
  • 月額料金が割高|米ドル建ての料金(約$10.99〜)は、日本の主要サービス(1,080円程度)と比較して割高になります。

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日本国内の代替サービス5選|あなたに最適なのはどれ?

Tidalのデメリット、特に「邦楽カタログの不足」が気になる方のために、日本で公式に利用できる高品質な代替サービスを紹介します。それぞれの特徴を比較し、あなたに最適なサービスを見つけてください。

主流の高音質サービス|Apple Music & Amazon Music

現在、日本で高音質ストリーミングの主流となっているのがこの2つです。どちらも追加料金なしでハイレゾ音源を楽しめ、邦楽のラインナップも非常に充実しています。

  • Apple Music|Apple製品とのシームレスな連携と、洗練されたUIが魅力。邦楽の品揃えも豊富です。
  • Amazon Music Unlimited|プライム会員なら割引価格で利用できます。Alexa搭載デバイスとの連携も強力です。

オーディオファイル向け専門サービス|Qobuz & Deezer

より音質にこだわりたいオーディオファイル向けの選択肢です。

  • Qobuz|ハイレゾ音源のダウンロード販売も手掛ける、音質最優先のサービス。クラシックやジャズに強いです。
  • Deezer|日本におけるCD品質ストリーミングの先駆け。ハイレゾには対応していませんが、MP3からのアップグレードには十分です。

圧倒的な使いやすさ|Spotify

高音質への対応は遅れていますが、UIの使いやすさやプレイリスト機能、レコメンドアルゴリズムの優秀さは業界随一です。音質よりも利便性を重視するなら、今でも最良の選択肢の一つです。

サービス比較一覧表

サービス名個人プラン (円/月)最高音質空間オーディオ邦楽の充実度主な特徴
Tidal (VPN経由)約1,650円〜24bit/192kHz FLAC対応弱い最高の音質、専門的キュレーション
Apple Music1,080円24bit/192kHz ALAC対応非常に強いApple製品との連携、優れたUI
Amazon Music1,080円 (プライム会員 980円)24bit/192kHz FLAC対応非常に強いコスパの良さ、Alexa連携
Qobuz$10.83〜 (米国価格)24bit/192kHz FLAC強いハイレゾ販売併設、音質特化
Deezer(旧価格 1,960円)16bit/44.1kHz FLAC中程度CD品質FLACの先駆け
Spotify1,080円320kbps Ogg強い優れたUIとアルゴリズム

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まとめ

Tidalは、間違いなく世界最高峰の音質を誇る音楽ストリーミングサービスです。洋楽を中心に聴き、絶対的な音質を求める「グローバル・オーディオファイル」にとって、契約の手間をかけてでも利用する価値は十分にあります。その専門的なキュレーションは、あなたの音楽ライフをより豊かなものにしてくれるでしょう。

しかし、J-POPやアニソンなど日本の音楽をメインで楽しみたい大多数のユーザーには、Tidalは推奨しません。アクセスの煩わしさや邦楽カタログの致命的な欠如は、高音質というメリットを上回る大きなデメリットになります。このような「バランス重視の日本の音楽愛好家」には、豊富な邦楽と高音質を両立したApple MusicAmazon Music Unlimitedが、はるかに現実的で満足度の高い選択肢です。

あなたの音楽の聴き方に合わせて、最適なサービスを選んでください。この記事が、あなたの音楽体験をより素晴らしいものにするための一助となれば幸いです。

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