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徹底比較!『VDI』と『VPN』の違いと選び方【完全ガイド】

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リモートワークやハイブリッドワークの普及により、企業にとって「安全で効率的なリモートアクセス」の確保は欠かせない課題となりました。

その中で代表的なソリューションとして注目されているのが「VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)」と「VPN(仮想プライベートネットワーク)」です。

どちらもリモートアクセスを提供する技術ですが、その仕組みは大きく異なります。本記事では、VDIとVPNの違いを徹底的に比較し、それぞれの選び方や適したシーンをわかりやすく解説します。

「どちらを選べばいいのか?」「自社に合っているのはどちらか?」と悩んでいるIT担当者、経営層、情報システム部門の方々に向けた完全ガイドです。

タップできる目次

VDIとは何か?基本の理解

VDIは、仮想環境で動作するデスクトップにリモートでアクセスできる仕組みです。

エンドユーザーの端末にはデータを保存せず、全ての操作はサーバー上で完結します。

仮想デスクトップの仕組み

ユーザーはVDIを通じて、企業が管理する仮想マシンに接続し、クラウド上またはオンプレミスのデータセンターにあるWindowsやLinuxのデスクトップを遠隔で操作します。

このとき、操作画面だけが端末に表示され、実際の処理はすべて仮想マシン側で行われます。

導入形態とDaaSとの違い

VDIには大きく分けて「オンプレミス型」と「クラウド型(DaaS)」の2種類があります。

オンプレミスVDIは初期費用がかかる反面、自社内での柔軟な管理が可能です。DaaSは月額課金型で、スケーラビリティや運用負荷の低さが特徴です。

BYOD対応とセキュリティの強み

VDIはエンドポイントにデータを残さないため、BYOD(私物端末の業務利用)と相性が良く、情報漏洩リスクを大幅に低減できます。

仮想デスクトップにポリシーやアクセス制御を一括適用できるのも大きな利点です。

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VPNとは何か?安全なトンネル通信

VPNは、パブリックネットワーク上に暗号化された安全な通信経路を確立する仕組みです。

個々の端末から企業ネットワークへ直接アクセスできるようになります。

VPNの仕組みと役割

VPNはインターネットを経由しながらも、暗号化された仮想トンネルを作成し、企業の内部ネットワークにアクセス可能な状態を作ります。

この接続は、外出先や在宅勤務でも企業リソースを利用できる環境を提供します。

利用シーンと管理ポイント

VPNは比較的低コストで導入できるため、中小企業や一時的なリモートアクセス環境に適しています。

ただし、接続するエンドポイントのセキュリティ状況に大きく依存するため、ウイルス感染や不正アクセスリスクには注意が必要です。

暗号化技術とセキュリティ

使用されるプロトコルにはIPsec、SSL、OpenVPNなどがあり、データの盗聴・改ざんを防ぎます。

MFA(多要素認証)との併用で、さらに安全な環境が構築されます。

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VDIとVPNの違いを徹底比較

リモートアクセスの方式として、VDIとVPNは根本的に異なるアプローチを採用しています。

それぞれの特徴を理解することで、自社に適したソリューションを見極めることができます。

アクセス対象の違い

VDIは「仮想デスクトップ」へのアクセスを提供し、ユーザーは標準化された作業環境にログインします。

VPNは「企業ネットワーク」そのものにアクセスを提供し、ユーザーの端末でアプリケーションが動作します。

セキュリティ体制の比較

項目VDIVPN
データ保存サーバー側(エンド端末には非保存)クライアント側に保存されることがある
リスク管理集中管理によりセキュリティポリシー適用が容易エンドポイントの状態に依存
情報漏洩対策高(BYODにも強い)低〜中(端末依存)

ユーザー体験とパフォーマンス

VDIはネットワーク帯域とレイテンシに依存しますが、中央サーバーが高性能なため、負荷の高いアプリでも安定した体験が可能です。

VPNはローカルデバイスの性能に依存し、大容量データや重いアプリには向いていません。

コストと管理の違い

比較項目VDIVPN
初期費用高(特にオンプレ型)低(ソフトウェアのみで済むケースが多い)
管理のしやすさ高(集中管理)中(エンドポイント数が増えると複雑)
スケーラビリティ高(DaaSで柔軟拡張可能)中(サーバー負荷に注意)

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VDIが適しているケースとは?

セキュリティと標準化を重視する企業では、VDIの導入が強く推奨されます。

次のようなユースケースが挙げられます。

高セキュリティが求められる業界

金融機関や医療機関など、機密データを取り扱う業界では、エンドデバイスにデータが残らないVDIは極めて有効です。

リモートワーカーが多数在籍する企業

ハイブリッドワークを実施している大企業では、統一された作業環境を提供し、管理の一元化が可能なVDIが理想的です。

高負荷アプリケーションの利用

CADや動画編集、データ解析といった、CPUやGPUに負荷がかかる業務でも、VDIであれば高性能なサーバー資源を活用できます。

VPNが適しているケースとは?

VPNは導入・運用コストが低く、短期間でのリモートアクセスが求められるケースに最適です。

以下のようなシナリオで効果を発揮します。

コストを抑えたい中小企業

初期投資を抑えつつ、最低限のリモートアクセスを整備したい場合、VPNは有力な選択肢です。

一時的な在宅勤務や出張先からのアクセス

短期間のテレワーク環境や外出先からのファイルアクセスなど、スポット的な用途に適しています。

管理された端末での利用

エンドポイントが企業管理下にあり、OS更新やウイルス対策が万全であれば、VPNのリスクを最小限に抑えることができます。

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ハイブリッド運用という選択肢

VDIとVPNはどちらか一方を選ぶのではなく、状況に応じて併用することで、より強固で柔軟なリモートアクセス基盤を構築できます。

VDIとVPNの併用メリット

  • VPNで企業ネットワークへの安全な接続を確立した後、VDIにアクセスさせることで多層的なセキュリティを実現
  • VPNではアクセスできないレガシーシステムなどをVDI内で利用可能
  • ユーザーの属性や業務内容に応じてVDIとVPNを使い分け可能

設計時の注意点

VPNとVDIの両方を使用する場合、トラフィックや接続手順の複雑さが増すため、適切なネットワーク設計とユーザー教育が欠かせません。

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ZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)との比較

近年、ZTNAが新たなリモートアクセス手段として注目されています。

「常に検証する」前提のZTNAは、VPNやVDIと併用・代替する形で導入されつつあります。

比較軸ZTNAVPNVDI
アクセス対象特定のアプリネットワーク全体仮想デスクトップ
セキュリティ高(最小権限、動的認可)中〜低(暗黙の信頼)高(集中管理)
管理負荷中(IDベース)低〜中高(特にオンプレ型)
UXシームレス手動接続ネットワーク依存

ZTNAは、将来的にVPNに取って代わる存在と見られていますが、VDIとの連携も注目されています。

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まとめ

VDIとVPNは、リモートアクセスという目的は同じでも、提供する価値はまったく異なります。

判定基準VPNが有利VDIが有利
初期費用を抑えたい
高度なセキュリティが必要
多数ユーザーを一括管理
重いアプリを使う
BYODに対応したい
シンプルに導入したい

選択のポイントは「自社の業務スタイルとセキュリティ要件に最適化すること」です。

セキュリティ重視ならVDI、手軽さ重視ならVPN。将来的にはZTNAとの併用・統合も視野に入れ、柔軟なアクセス戦略を設計することが成功の鍵です。

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