ExpressVPNのサブスクリプションを停止したい時、手続きが少し複雑だと感じるかもしれません。私が実際に試した経験から言うと、その理由は「解約(自動更新の停止)」と「返金申請」が、まったく別の2つの手続きだからです。
この2つを混同してしまうと、解約したつもりでも返金されず、損をしてしまいます。この記事では、ExpressVPNをどこで購入したか(公式サイト、Google Play、App Store)に応じて、自動更新をオフにする正しい手順と、30日間返金保証を受けるための申請方法を、初心者にも分かりやすく解説します。

ExpressVPNの解約手順

ExpressVPNの「解約」とは、技術的には「サブスクリプションの自動更新を停止する」ことを指します。この手続きを実行するだけでは、支払い済みの料金は返金されません。
あくまで将来の請求をストップさせるための手続きです。この作業はExpressVPNのアプリ内からは実行できず、Webサイトや各ストアの設定から行う必要があります。
購入したプラットフォームで手順が異なる
解約(自動更新の停止)の具体的な方法は、あなたがExpressVPNをどこで購入したかによって根本的に異なります。購入経路は主に3つあります。
ExpressVPN公式サイト、Google Playストア、またはApple App Storeのどれかです。自分がどれに該当するかを確認し、正しい手順を踏むことが重要です。
3つの購入経路別|自動更新停止ガイド
ここでは、3つのプラットフォームごとに自動更新をオフにする手順を解説します。
手順A|ExpressVPN公式サイト(クレジットカード・PayPalなど)
公式サイトで直接クレジットカードやPayPalなどで支払った場合の操作です。ExpressVPNの公式サイトにアクセスし、自身のアカウントにサインインします。
アカウントページの「サブスクリプション」を選択し、「サブスクリプション設定を編集」をクリックします。「自動更新をオフにする」ボタンを押し、画面の指示に従って操作を完了させます。
手順B|Google Playストア(Android)
Androidデバイスのアプリ内課金(7日間無料トライアル含む)で購入した場合の手順です。Android端末で「Google Playストア」アプリを開きます。
右上のプロフィールアイコンから「お支払いと定期購入」を選び、「定期購入」をタップします。リストからExpressVPNを選択し、「サブスクリプションをキャンセル」または「解約」を選んで確定します。
手順C|Apple App Store(iOS)
iPhoneやiPadのアプリ内課金(7日間無料トライアル含む)で購入した場合の手順です。iPhoneまたはiPadの「設定」アプリを開きます。
画面一番上にある自分の名前(Apple ID)をタップし、「サブスクリプション」を選択します。リストからExpressVPNを見つけてタップし、「サブスクリプションをキャンセルする」を選択します。
ExpressVPNの返金手順

自動更新を停止しただけでは、お金は戻ってきません。支払い済みの料金の返還を希望する場合、別途「返金申請」という能動的な手続きが必要です。
この申請にも条件があり、購入した場所によって申請先が異なります。
返金ポリシーの条件を理解する
返金を申請する前に、自分がポリシーの対象かどうかを確認します。主な保証は2種類あります。
30日間返金保証の対象者
ExpressVPNの主要な返金保証は、新規ユーザー向けのものです。対象は、ExpressVPNを「初めて利用するユーザー」であり、注文した瞬間から「厳密に30日以内」に申請した場合に限られます。
過去に返金を受けたことがあるユーザーは対象外です。返金の理由は問われません。
意図しない更新の救済措置
30日間保証の対象外でも、意図せずサブスクリプションが自動更新されてしまった場合の救済措置があります。更新日から14日以内にリクエストすれば、全額返金の対象となります。
これはExpressVPN公式サイトかGoogle Play経由の購入者に適用されます。
申請方法も購入場所で変わる
返金申請の手続きも、解約と同様に購入プラットフォームによって異なります。特にApple経由の場合は、重大な例外となるので注意が必要です。
公式サイト・Google Play購入者の申請方法
ExpressVPN公式サイトまたはGoogle Playストアで購入した方は、ExpressVPNサポートに直接申請します。方法は2つあります。
一つは、ExpressVPNのアカウントにサインインし、「お支払い履歴」から「Refund(返金)」ボタンを押す方法です。もしボタンが見つからないか、より確実な方法を望むなら、公式サイトの24時間年中無休ライブチャットが最も簡単です。オペレーターに「返金してほしい」と伝えるだけです。
App Store購入者の申請方法|重大な例外
iPhoneやiPadのApp Store経由で購入した場合、ExpressVPNの30日間返金保証の対象外です。これは、Appleが販売主体であり、ExpressVPNにはApple経由の支払いを返金する権限がないためです。
返金を希望するAppleユーザーは、ExpressVPNに連絡しても無意味です。Webブラウザでreportaproblem.apple.comにアクセスし、Apple IDでサインインします。「返金をリクエストする」を選び、ExpressVPNの購入を選択して申請します。返金が承認されるかは、Appleの完全な裁量に委ねられます。
ExpressVPNの解約・返金の注意点

解約と返金の手続きは、多くの人がつまずくポイントです。私が考える、特に注意すべき失敗例と、返金にかかる時間を解説します。
よくある失敗例とその対策
スムーズに手続きを終えるために、よくある間違いを知っておきましょう。
失敗例1|解約と返金を混同する
最も多い失敗が、フェーズ1の「解約(自動更新の停止)」だけを実行し、返金されると思い込むことです。自動更新をオフにしても、返金申請をしなければ1円も戻りません。
必ず「自動更新の停止」と「返金申請」の2つの手続きを実行します。
失敗例2|申請先を間違える
App Storeで購入したユーザーが、ExpressVPNのライブチャットに返金を要求するケースです。ExpressVPNサポートは返金に対応できないため、拒否されます。
購入したプラットフォームを正確に把握し、公式サイト・Google Play購入者は「ExpressVPNサポート」へ、App Store購入者は「Appleサポート」へ申請します。
失敗例3|返金保証の対象外
「30日間の保証期間を過ぎてしまった」「過去に返金を受けたことがある」といった、適格性のないユーザーが申請するケースです。この場合、リクエストは拒否されます。
申請前に、自分が「初回購入者」であり「30日以内」であることを確認します。
返金処理のタイムライン
返金申請が承認された後、実際にお金が戻るまでの時間も知っておく必要があります。
ExpressVPN(公式サイト・Google Play)の場合
ExpressVPNサポート(ライブチャットなど)で返金リクエストが承認されると、処理には通常7日間から10日間ほどかかります。
購入時に使用したクレジットカードやPayPal口座に返金されます。
Apple (App Store) の場合
Appleがreportaproblem.apple.comでのリクエストを承認した場合、Apple側で処理が実行されます。実際に支払い方法に資金が戻るまでには、さらに時間がかかることがあります。
通貨と為替レート
日本円などで支払った場合でも、返金は米ドル(USD)建てで処理されます。そのため、支払い時と返金時での為替レートの変動や、銀行の手数料により、日本円で受け取る最終的な金額が、支払った額と異なるリスクがあります。
まとめ

ExpressVPNの解約と返金は、2つの別々の手続きです。将来の請求を止める「解約(自動更新の停止)」と、支払ったお金を返してもらう「返金申請」の両方が必要です。
手続きは、購入した場所(公式サイト、Google Play、App Store)によって全く異なります。特にApp Store経由で購入した場合は、ExpressVPNではなくAppleに直接返金を申請する必要があり、返金が保証されない点に注意が必要です。
自分の購入場所を正確に把握し、30日間の保証期間内に、正しい手順で申請を完了させましょう。


